こんにちは
ゴールデンウィークの後半を如何お過ごしでしょうか?私は「何処かに行きたい~」という、子供の願いを叶える為に、房総半島をドライブして山と海を満喫したり、横浜までHKTの握手会に付き合って行ったりしています。私はどちらかと言うと都会よりも自然が一杯ある所が好きですが・・。
さて、こちらのブログでも人間の本来の食性は「果実・葉食性」だと、度々ご紹介していますが、今日からは何回かに渡って、ダグラス・N・グラハム博士の80/10/10フルータリアンダイエットから、その実践に役立つQ&Aから抜粋しその訳文をご紹介いたします。以前に紹介した部分と重なる所も有るかもしれませんが、今回からはカットせずにご紹介させて頂きますね。皆様の本来の食性を取り戻すお役に立つ事が出来れば嬉しい限りです。
80/10/10フルータリアンダイエット付録Bより
よくある質問①
◆ローフードとはなにか?
質問者によって生食の定義は違ってくるでしょう。我々の見解で言えば、いかなる調理もしていないホールの新鮮な食べ物をローフードと定義するでしょう。ローフードは自然が生み出したもので、そのまま食べることができるものです。建築の労働者たちが家を建てるために未加工の原材料を利用するように、ローフードは我々の体を維持し再構築するために利用されます。
「ロー(生)」とは相対的な用語です。人によっては乾燥させたり粉状にしたものでもまだロー(生)だと言うでしょうし、それはまるごとの食品でさえないと言う人もいます。(水分はとても重要な栄養素です。一度水分が食物から取り除かれると、それはもはやまるごとでは無いと考えるべきです。)
これに関しては議論の余地は有りませんが、時に例外的に考える余地は有ります。人生の殆どの時間をとても意義のあるものにしましょう。あなたが希に取る行動についてそれを例外と考えましょう。意義のある例外はあなたがいつもしている事とは違った事にしましょう。それでもなお、ホールの新鮮で、水分や繊維などを含んだ元の成分がそっくり全て含まれている生の植物は最も健康的だという事が出来るでしょう。
◆ローフードダイエット
ローフードダイエットとは調理していない食物からなる優れた食事です。この食事をする人の事をしばしば、「ローフーダー」もしくは「ローフーディスト」と呼びます。生の植物しか食べないは「ローフードビーガン」もしくは「ロービーガン」と呼ばれます。この本ではまるごと(ホール)の新鮮で、熟していて、生のオーガニックの植物性の食品からなる健康的なローフードダイエットを推奨しています。それは好んで食べたくなる果実、葉物野菜にプラスして僅かなナッツや脂肪分の多い果実からなる優れた食事です。
◆完全果実食に関してどう考えるか?
完全な果実食はお勧めしません。私の経験では、理想的な健康と最適な栄養状態を実現するためには濃緑色の葉物野菜を食べる必要が有ります。平均してトータルの摂取カロリーの2~6%を葉物野菜から摂取することを推奨します。分量的には一日に1~4球のレタスもしくは1/4~1ポンドのケール、もしくは1/2~2ポンドのほうれんそうを摂取するといいでしょう。(通常どの位のカロリーを摂取しているかによります。)
◆ローフードダイエットはみんな同じ?
いいえ、ローダイエットを食べ方には多くのアプローチの方法が有ります。それには生肉や他の動物性の製品もある意味含まれますが、私はいかなる動物性の食物(ハチミツや牛乳も含んで)の摂取も、健康、エコロジー、倫理的な観点からお勧めしていません。
殆どのローフードダイエットは日々のカロリーの多くの割合を、油、沢山の量のアボガド、ナッツやシード、その他ココナッツの果肉やオリーブ等の脂肪から摂取します。これらのダイエットは脂肪分が多すぎるので、持続不可能ですし、生の脂肪分と言えども、健康問題の原因になりますし、炭水化物の消費不足になってしまいます。時にこの努力の甲斐のない食事の栄養不足を補うためにサプリメントやドリンク剤をしばしば頼ったりします。
大量の野菜でさえも私たちの身体にとって十分なエネルギー源とはならない為、野菜を主食にする事は出来ません(それは相当量のグリーンドリンクを取り入れたとしてもです。)それゆえ持続可能なローフードダイエットとは大部分のカロリーを比較的高いカロリーを含む果実から得て、ミネラルを多く含む野菜は好きなだけ摂取し、プラス少量のナッツとシードを摂取する方法になるのです。
◆個人差というのは有りますか?
代謝のタイプについての統合的な健康の進歩のない理論が展開され実に多くの間違った情報が教えられています。専門家は「迅速」もしくは「緩徐」(それは時に迅速もしくは緩徐な酸化装置とも呼ばれます。)のどちらかの代謝者に生まれついていて、代謝率によってそれぞれに適した食べ物が決められると言います。
迅速代謝者は比較的食物をより効率的に消化するので、エネルギーを緩徐代謝者よりもっと早く燃焼させることが出来ると彼らは言います。
実際はその逆が真実です。自動車を例に使うとわかり易いのですが、1ガロン当たりの走行距離がより長いマイルを走れる車の方が、1ガロン当たりの走行距離が少ない車よりも効率が良いのです。同様に仕事単位当たりの消費カロリーが少ない緩徐代謝者の方がより効率が良いのです。
この考え方に沿った知識では、もしあなたが迅速代謝者のローフーダーだとすると、あなたはトータルのカロリーの内非常に多くの割合(60~80%)をナッツ、シード、油、アボガド、オリーブの様な脂肪の形で消費する必要が有ります。果実は迅速代謝者にとっては含有カロリーの点から不十分で、彼らは慢性的な飢餓状態で非効率な荷馬車状態に陥る原因となり、それで果糖の摂取過剰に関連した疾病(誤解ですが)に悩まされることになると言うのです。
一部の緩徐代謝者のみが、果実をエネルギーとして使いながら健康を保つことが出来ると彼らは教えます。それでも緩徐代謝者は果実は高血糖の単純炭水化物なので、摂取を最小限に控えるようにアドバイスされます。週にせいぜい多くても数かけらの果実を摂取するように緩徐代謝者は推奨されるのです。おそらく彼らは図らずも非常に緩徐代謝者の本格的なアスリートはもっと多くの果実を食べることが出来ると言うでしょう。でも、一般的に、彼らは果実の摂取は単純に避けるべきだと主張します。彼らは果実は簡単に(とても危険)食べ過ぎてしまうからだと説明します。
明らかに多くの教育者は、緩徐代謝者というのは実に希な人であるとしています。
◆代謝
この理論が失敗である一つの理由は、これらの教育に携わる多くの人が「代謝」という言葉の定義を知らないことに有ります。この議論に役立つ幾つかの学術用語をあげておきます。
空腹時BMR:空腹時の基礎代謝率は起床時と睡眠時の、時間単位のエネルギーの利用により計測されます。身体的活動としての機能、日常の家事、若しくは消化等もそれには含まれません。これはつまり少なくとも72時間は何も食べずに過ごすので、身体は消化にエネルギーを使わないという事です。空腹時BMRは殆どの人で、この数字は若干身体のサイズに影響を受ける傾向は有りますが、一日あたり約1000カロリー近辺になります。
BMR:この基礎代謝率の数字の大きさは起床時と休息時に消費されるカロリーをしめしており、これは空腹時もしくは断食時のものでは有りません。殆どの人では体重に10を掛けたものが大体の数字になります。
代謝:我々が使う「代謝」はBMRと一日の全ての活動を足したものです。代謝はそれ自体の単体の機能でなく、むしろ体内で起こる異化と同化の全ての過程の合計の和なのです。同化の過程は単純な構造体を集めてより複雑な構造体に構築する過程です。成長、修復や内蔵や細胞レベルで行われる全ての化学物質の組み換えを含みます。
我々が「迅速な代謝」をもつ人と言う時は、彼らは同じ異化と同化の過程を成し遂げるのにより多くのエネルギーを必要とする緩徐な代謝を持った人の事を指します。つまり迅速代謝者は燃費の効率が良くない事を意味します。どちらにしても、運動生理学のテキストによれば、迅速な代謝率と緩徐な代謝率の差はとても僅かです。殆どのテキストではBMRは似たような身体のサイズとデザインであれば、個人差は±5%を超えるのは希だと言っています。体表面はBMRに最も影響を与える因子であることが科学者たちによって証明されています。
◆活動―代謝でなくー燃料利用の方法
本当にエネルギーの利用に影響を与えるのは仕事あたりの身体の活動量です。座位で仕事をしている人は一日の活動にたった200キロカロリーしか消費しないでしょうし、一方精力的に4時間も歩く人は2000カロリー消費するでしょう。プロのアスリートはトレーニングだけで4000カロリーは消費するし、厳しい競技会ではもっと消費するでしょう。それゆえにBMR若しくは代謝のそれらの違いを理解する事は簡単で、トータルのカロリーの消費が非常に軽視されるBMRや代謝は通常は間違って参照にされています。
一日に2000~4000カロリーを食べている人の中ではBMRの変動幅はせいぜい100カロリー以下です。教科書ではBMR典型的な違いは、トータルなカロリー消費のほんの1~2%に過ぎないとしています。この違いは約一口のりんごのカロリーに相当します。これは確かに最も迅速な代謝者と最も緩徐な代謝者のあいだでさえも燃料の消費若しくは好まれる燃料源の際立った違いにはならない。
一日を通して標準的な人よりも本当に迅速な代謝者はもっと時間あたりカロリーを消費します。もっと多くのカロリーが一日を通して使われ、その人のトータルの代謝はより迅速になるでしょう。
◆事例
例えば、中等度の活動の110ポンド、5フィート4インチの女性は一日に2000カロリーの食事をするかもしれませんし、活動性の高い150ポンド5フィート10インチの男性は約2400カロリーの食事かもしれないと見積もるのが理にかなっています。この例では、男性は一時間に平均100カロリーを消費します。
簡易化のために1時間に100カロリー(±10%)を代謝率の平均値とよんでいます。
それで平均して1時間に110カロリーを消費する人が迅速代謝者で、1時間に90カロリー以下しか消費しない人を緩徐代謝者という事が出来るでしょう。平均値からカロリーの消費がより外れているものを暫時迅速と緩徐の代謝者と割り当てていくことが出来るでしょう。
この点において、架橋できない矛盾点を抱えます。迅速代謝者と言われるとー時間あたり最も燃料を使う人々の事をさし、おそらく彼らの食事の脂肪のレベルは最も高いという事になるでしょう。一方緩徐代謝者のアスリート達だけがフルーツからの高炭水化物の食事を利用するように試みるべきだとも言われてきました。はい、BMRにばらつきはあるものの我々はアスリート達がかなりの迅速な代謝者である事を知っています。
問題をもっと混乱させると、科学的な研究では常により多くの脂肪を摂取すると、貴方の健康が更に害されるという事を証明しています。何処かの、誰かがこれらの主張で間違っていたのです。フェンスの両サイドをまたぐことは不可能なのです。高脂肪の食事もしくはフルーツをベースにした食事どちらかが最も健康的な食事なのです。でも、どちらもそうだということは有り得ませんし、これはある人には適していない食事で、一方の食事は他の人たちに適した食事だということも有り得ないのです。
小さい牛は大きい牛に比較して少量しか食べません。活動的な牛はじっとしている牛よりも多く食べますが、でも全ての牛は基本的に同じものを食べます。一世紀以上に渡り果実や野菜は人にとって究極の健康食だと謳われてきましたし、それらは人類の初期の食べ物で、つい最近まで我々の生存を支えて来ました。
身体が小さかろうが大きかろうが、活動的だろうと座りがちであろうと、果実と野菜は全ての人の栄養的な必要性を満たす最適な食べ物の選択なのです。もしある人が他の人よりも多くのカロリーを消費する必要性がある場合は、単純に食べる量を増やせばいいだけで、食べ物の種類を変えるのは完全に間違っています。
上記のケースだけではパズルを解く試みにとっては矛盾点が少なすぎるので、もう一つ例をあげましょう。殆どの人は主に脂肪で構成された食事を使い最高レベルの健康を達成してきたと繰り返し主張されて来ました。
代謝(酸化)は誤解を生む言葉で全く意味が分かりません。ある一日のあなたの摂取カロリーの何%が実際脂肪から摂取されているのか調べてみましょう。一度それをすると、どうして多くのローフーダーが問題を抱えているのかについて理解できます。殆どの科学的な研究では、高脂肪もローフーダーが悪い結果を得る理由であるとしています。健康的な高脂肪の食養生もしくは加熱したとても魅惑的な炭水化物食を摂取しているのにどうして人々は問題を抱えているのか不思議では有りませんか?
疑いを知らない新たなローフーダーは果実を避け脂肪を腹いっぱい食べてその栄養不足の状態のゴールを達成します。高脂肪のローフードダイエットを摂る事による過度の栄養不足の状態を補うため、不必要な栄養補助食品が売られる市場が開かれるのです。勿論新参者は学ぶ努力をし、受けたアドバイスにそのまま従おうとします。
◆ローフードだけで繁栄していけるか?
肉、穀物、豆科の食物もしくは乳製品に含まれている必須な栄養素で、果実、野菜、ナッツやシードで得られない栄養素は無いですし、それらはもっと消化しやすい形で含まれています。実に多くの生きた栄養素、例えば可溶性繊維や何千という植物栄養素は植物のみから得ることが出来ます。果実、野菜そして葉物野菜は持続可能な量のコレステロール、タンパク質や脂質を含んでいるだけでなく、それらの含有の比率と形態は人間にとって最適なものでもあります。
人々はローダイエットで繁栄していけるし、しばしばどうやって健康と生活の質を向上させたのか伝えています。正しいローダイエットとそのほかの健康的な生活習慣を統合したときには、過体重の問題で悩むことは無いし、慢性(短期間の疾病さえも)疾患に罹ることも無いでしょう。健康は生命の真実になるでしょう。
何百万年もの間、殆どの人類そして彼らの祖先は熱帯環境の中で、彼らの栄養学的なニーズを満たしてくれ容易に摘み取ることの出来る豊富な量の果実を採集する生活様式の中で生きてきました。人間の食べ物の全ては植物ベースで加熱したり火を使ったりしないものを食べていました。
従って、人の消化や排泄管は生の果実や野菜を燃料や成長に利用するように発達してきました。我々は生物学的に生の果実や野菜から栄養を得るようにデザインされているのです。
人間の食べ物が果実食から加熱した穀物ベースの食べ物に移り変わってきたのは穀物栽培が行われるようになったほんの1万年以内のことなのです。人々の身体は以前と同じですが、でも食べ物の選択が悪い方に多様化しました。人間の身体は進化の観点から言えば、消化のシステムをこの根本的な食事の変化に適応させる為に十分な時間は取られていません。そういう適応する見込みはせいぜいほんの僅かで、食物を加熱するのは栄養価を下げ、調理は毒性成分を発生させます。これゆえ、適応は下方へ向かうもので、専門的には退化と考えることが出来るでしょう。
(②に続く)