ここの所同じような記事を書いていますが、今日もまた食生活の改善で、口腔内の細菌叢が改善した症例を経験したのでご紹介します。
この患者さんは過去2か月に1度くらいパーフェクトぺリオウォーターという次亜塩素酸の電解水を使い口腔内の除菌トリートメントを1年間にわたり行っていました。その後約2年くらい空いてしまい、歯周病の菌がすっかり術前の状態に後戻りしてしまいました。また冷たいものを食べるとすごくしみていて、歯肉の急性症状も出て奥歯の周囲が腫れていました。
下の動画の上は最初初診、下は10日後の口腔内の細菌叢の顕微鏡像です。当院でやった処置としては、右下に腫脹があり、膿がたまっていたので、レーザーを使い切開排膿させ、洗浄をしましたが、全体的に冷水痛が有ったので、歯石除去や歯のクリーニングはしませんでした。
そして患者さんには、いつもの指導文句を呪文の様に繰り返しました。「水は体重50Kgの人は1日に1.75Lくらい飲んでください。果物や野菜の比率を増やして下さい。ノニジュースを、この方は急性症状が出ていたので、1回に30mlを1日に3回飲んでください。」
それで、10日後あれだけたくさん観察できた、進行性の歯周病の時に現れるスピロヘータが観察できなくなりました。しかもこの患者様は、味が苦手だったので1回に10mlで、1日に3回しか飲んでいなかったと言う事でした。そんなに少量しか摂取していないのに、こんな効果が出るなんて、こちらの方が驚いてしまいました。
また、この患者さんの唾液のPHにも変化がありました。左の画像が術前でPHは5位、術後は7位(血液のPHと大体同じ位)になりました。
因みにこの患者さまは食生活の改善としては、「サラダを少し増やした位です。」と言う事でした。それでも食生活の改善+ノニジュースの摂取で体質改善が出来て、唾液のPHに変化し、、環境が変わり生態系に影響がでて、口腔内の細菌叢にも変化がありました。
人間の血液はPH7.35~7.45の狭いレンジの中で恒常性が、保たれるようなシステムになっています。理由はそうしないと死んでしまうからです。だから、酸性の食べ物に偏った食生活をすることで、体のシステムは疲弊して色々と体の不具合が起きてしまいます。その一つが、口腔内細菌叢が変わる事により引き起こされている歯周病なのだと思います。
やっぱりエンダーレイン先生の言っていたこの言葉は正しいと、今日も確認させて頂きました。
(暗視野顕微鏡による血液観察ギュンダー・エンダーレイン博士の研究から一部引用)
「基本的に、病気や疾患が多数あるのではなく、1つの基本的な疾患があるのみである。つまりそれは血液が過剰に酸性であり、それにより全身の調整の仕組みが崩れる事であるが、これらは主に生活様式と食生活の誤りに負う所が大きい。肉、魚、卵など多量な動物性蛋白質を摂る現代の食生活が酸性過剰な状態を生み出し、それによって体内の共生微生物を強化させてしまうのである。よって、乳製品野菜中心の食生活こそが生物学的、栄養学的、生理学的に正しい食事内容であって、乳製品野菜中心であれば塩基やアルカリ塩の豊富なことから酸性過剰な状態が緩和される。乳幼児期から、またさらによいのは結婚前の女性が母親になる前からこの様な食事を摂る事ですべての疾患を治し、防ぐことができるのである。」
但し、これは私見ですが牛乳に関してはカゼインが乳がんの原因になっているという、例えばマクガバンレポート等も有りますので、過剰摂取は避けた方が良いと思います。
またこちらの画像は、上が術前、下が10日後の生体血液観察像ですが、術後の血液像は歯石除去後に採血した所、治療に対する心理的な恐怖心が影響しダメージ赤血球だらけになってしまいました。生体血液観察は心理的な影響がかなりある繊細な検査だと思いますので、これだけで判断することは難しいと思いました。
お口の中に歯周病菌がいるかどうかは、フレンズ歯科クリニックにいらして頂ければ、ご確認させて頂きますが、いらっしゃる事が難しい場合は、唾液のPHを測って健康管理をしていくものお勧めです。やはり歯周病菌が減って口腔内の環境が整うと唾液のPHは7強くらいにおさまる事が、多いのでその近辺が理想的なPHなのではないかと思います。
リトマス紙は薬局等の他、アマゾンなどでも入手することが可能です。
それから、こちらは以前ご紹介した記事ですが、もう一度再掲載させて頂きます。宜しければご覧くださいませ。
(翻訳開始)
食べ物や飲み物が血液を酸性にしたりアルカリ性にしたりするというのは本当でしょうか?
http://drbenkim.com/ph-body-blood-foods-acid-alkaline.htm
世間ではこんな定説がありますが、実はこれは本当では有りません。
血液のPHは複雑な緩衝能を調整するシステムによって常時PH7の精製水よりも少しだけアルカリ性のPH7.35~7.45の範囲におさまるように維持されています。もし血液のPHが7.35以下になってしまったら、それはアシドーシスと呼ばれる状態で、中枢神経の抑制を引き起こします。血液のPHが7以下になる様な重篤なアシドーシスでは、昏睡や死に至ります。
もし血液のPHが7.45以上になったら、アルカローシスと呼ばれる状態です。重篤なアルカローシスも死に至りますが、こちらの起こるメカニズムはアシドーシスとは違います。アルカローシスは体内の全ての神経が過敏になり過度の興奮状態になり、しばしば筋肉のスパズム、緊張状態、てんかんを引き起こします。てんかんを起こすと重度の場合は死に至ります。
息をしたり日々の活動を行ったりしても、身体は血液のPHを7.35~7.45の間に保ちますので、食事が影響して血液のPHが大きく変動する事は有りません。
それでは身体をアルカリにしておいた方が良いと言う定説は何処から出てくるのでしょうか?それに過度に酸性に傾くと骨粗鬆症になったり腎結石になったり、その他の好ましくない健康への影響はなぜ起こるのでしょうか?
答えは次の人間の生理的な原則を理解する事で見つかります。それでは体液のPHと酸ーアルカリのバランスを我々の身体がどうやって調整しているかの原則を見てみましょう。
PHは液体が酸性かアルカリ性かをみる指標です。我々の健康を見る時に、体液を大きく2つのカテゴリーに分類します。
1、細胞内液、これはすべての細胞の中にみられます。細胞内液はよくサイトゾルといわれ、体内の体液の全容量の2/3を占めます。
2、細胞外液、これは細胞外に見られる液体です。細胞外液はさらに次の2つに分類されます。
・血漿:血液を作っている液体
・間質液:これは組織の至る空隙を満たしています。間質液は、目、リンパ系、関節、神経系、循環器、呼吸器、腹腔の保護膜の間に見られます。
細胞の機能が正しく働く為に血液のPHは7.35~7.45に維持されなくてはなりません。なぜ細胞は健康で居る為には血液のPHをその範囲で維持するかについての理由はこの記事の主旨を外れてしまいますが、最も大切な理由は身体が機能する為には幾何学的な形を維持する必要があり、身体のタンパク質の3次元的なバランスは血液のPHの僅かな変化でも影響を受けてしまうからです。
PHの尺度は0~14まで、PH7が中性だと考えられています。7以下のPHの液体は例えばレモンジュース、コーヒー等で、それは酸性です。人の血液やマグネシア乳のPHは7以上でアリカリ性です。
PHの尺度では隣り合う数字では10倍もPHが違います。つまりPH6の液体は7の液体に比べて10倍酸性で、5のPHの液体は100倍も精製水よりも酸性度が高いです。殆どの炭酸水、ポップソーダなどのPHは3で、精製水よりも10000倍酸性です。次回ポップソーダ缶を飲む前にはこの事を思い出して下さい。
食べ物や飲み物を摂取する時栄養の同化と消化の最終産物が酸-アルカリの形成に影響し、時に最終産物は酸性灰、アルカリ性灰と呼ばれます。細胞は継続的にエネルギーを産生していて、多数の酸が産生され体液に放出されてもいます。これらの酸は毎日身体の代謝活動で作られ、避ける事は出来ません。身体が生存の為のエネルギーを作り続ける限り、酸は作られ続け供給されます。
体液のPHのバランスを日々崩す主要なものとして、摂取した食品や液体からのの酸-アルカリ産生物と通常の代謝活動を通して産生される酸の2つの力があります。幸運な事に、身体はいつでもこれらの力に対抗して血液外の体液のPHを7.35~7.45に維持する主要な3つのメカニズムを持っています。
其のメカニズムとは、
1、緩衝システム
・炭酸ー重炭酸塩緩衝系
・たんぱく質緩衝系
・リン酸塩緩衝系
2、二酸化炭素の呼気
3、腎臓を介して水素イオンの消失
今回の投稿ではシステムそれぞれについて詳しくは解説しませんが、日々食事や代謝から産生される酸に対してこれらのシステムが働く事によって、血液外の体液のPHを7.35~7.45の範囲に保っているという事を覚えておいて下さい。
世間で血液をアルカリ性にしておくと良いと言うのは、身体のシステムに効果的なアルカリ性の物質をもたらす食べ物を沢山摂った方が良いと言う意味です。アルカリ性の食品の摂取を進める理由は大部分の精製された小麦粉や白砂糖を使った様な加工食品は、酸を産生し身体のシステムに負担がかかるからです。何年もその様な酸を産生するような食品を食べ続けると緩衝する身体のシステムが疲弊し、ある時そのシステムが維持できなくなり、健康を損なう様になります。
例えば、リン酸塩緩衝システムは強力な酸を中和する為に体内の異なったリン酸塩のイオンを使います。リン酸塩緩衝系で使われる約85%のリン酸塩イオンは、歯や骨を構成する構造物のリン酸カルシウム塩から使われます。もし体液が常に大量の酸を産生する食べ物や飲み物にさらされていると、身体は食べ物が産生した酸を中和しようとして、リン酸塩緩衝系に骨からリン酸カルシウム塩を引き出して供給します。時間をかけて、徐々に歯や骨の構造物は弱くなります。
沢山のリン酸カルシウム塩が引き出されると、カルシウムの量も増加するので、泌尿生殖器系経由でそれを排出しようとするため、それで、主に酸を産生する食事をしていると、カルシウムが多くなるので、腎結石ができ大きくなってしまうリスクが高まるのです。
これは緩衝系のシステムを酷使するとどんな健康問題が起きてくる可能性があるかについてのほんの一例に過ぎません。代謝活動から産生された酸を毎日いつでも中和しようと、緩衝系は働いていますので、緩衝系に不必要な負担をかけない食事をする様に心がけることが最善の方法でしょう。
通常の食品の酸ーアルカリ産生の影響
一般的に言って殆どの野菜や果実は身体の体液にアルカリ性の物質を形成する効果が有ります。
殆どの穀物、動物性食品、高度に加工された食品は身体の体液に酸性の物質を形成する効果が有ります。
健康の為には質の良い栄養素の濃い食品が役に立ち、アルカリと酸の形成効果のある食品の比率の理想は、アルカリ形成効果のある食品を酸性効果のある食品よりも多く摂取すると、正味の酸ーアルカリ形成効果で血液のPHを僅かにアルカリにする事が出来ます。
以下に消化と同化の過程で身体の体液にアルカリ形成効果のある食品と酸性効果のある食品をリストアップします。
中等度~強度のアルカリ形成効果のある食品
スイカ
レモン
メロン
セロリ
ライム
マンゴー
ハニーデュー
パパイア
パセリ
海藻
甘い、種無しぶどう
クレソン
アスパラガス
キウィ
梨
パイナップル
レーズン
野菜ジュース
リンゴ
アプリコット
アルアルファ
アボガド
バナナ
にんにく
しょうが
桃
ネクタリン
グレープフルーツ
オレンジ
ほとんどのハーブ
えんどう豆
レタス
ブロッコリー
きゅうり
等
中等度~強度の酸形成効果のある食品
アルコール
ソフトドリンク(ポップソーダ)
タバコ
コーヒー
精白糖
精製塩
人工甘味料
抗生物質(その他の殆どの薬)
精製粉製品(パスタも含む)
魚介類
精製酢
大麦
殆どの箱詰めシリアル
チーズ
殆どの豆
肉類
殆どのパン類
ここに記載した酸ーアルカリ食品が全てでは有りません。
もしあなたが穀物、精製粉製品、動物性食品等を主に摂取し、コーヒー、ソーダ、牛乳等を流し込んでいるようであれば新鮮な野菜と果物から食品や飲料を選んで置き換えてみることで、あなたの健康はきっと増進するでしょう。
体をアルカリ性にするという単一の目的の為に「アルカリ水」や栄養補助食品は一切必要ない理由を説明するのがこの記事を書いた主な目的です。身体は体液を僅かにアルカリ性に保つように厳密にデザインされています。
理想的なのは新鮮な野菜や果物を食事の中心にして、貴方の食欲が求めるその他の栄養が濃い食品をほんの少しの量食べることで、体がその習慣を受け入れてくれるでしょう。
この考え方がよく誤解を生むこの健康の話題を明瞭にする事を願っています。
(翻訳終了)
歯周病でお悩みの患者さん向けに、毎週月曜と水曜日は歯周病菌と血液の観察会を開催しております。是非ご利用くださいませ。勿論歯周病以外のお悩みを抱える方の来院も歓迎いたします!
歯周病対策!歯周病菌&血液観察会
場所:フレンズ歯科クリニック
毎週: 月曜日と水曜日の午前中
検査内容:位相差顕微鏡による口腔内細菌観察
血液観察
口臭測定
PH測定
AGE測定
虫歯菌の検査
料金:7329円
料金にはノニジュース1本分の代金(定価7329円)及び上記の検査2回分が含まれる、お得なパックになっております。