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オムツとGMコーンの怪しい関係

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こんにちは

今日はオムツに使われている吸水ポリマーについての話題です。まず下記のニュースをご覧下さい。

(転載開始)

NZ発:世界がこの技術を待っていた。紙おむつを堆肥に!

http://punta.jp/archives/8731


南島のカンタベリー地方で運営されている、使い捨ておむつや生理用パッド、尿ケア用品を堆肥に変換する工場が、10月末に首都ウェリントンにもオープン、稼動を始めようとしている。

このサービスの利用にかかるのは、週に3NZドル(200円弱)。リーズナブルで環境に優しいとなれば、使わない手はない © Envirocomp

使い捨ておむつが環境に与える影響は大きい。国内だけでも、こうしたおむつを作るのに、年に130万本の木が伐採され、ひとつあたり250ccの原油を必要とする。ひとりの乳児がおむつはずれするまでに2トンのおむつが廃棄され、その生物分解には500年かかる。

また尿ケア用品や生理用パッドも紙おむつに並ぶごみ。現在、カンタベリー地方で、またウェリントンでも、年間7,400トンが捨てられている。どちらの都市でも、この半分を占めるのが尿ケア用品。需要そして市場の拡大に伴い、ごみとして出される量も増えている。

このようにごみの増加を助長している、使い捨ておむつなどを堆肥に替えることに成功したのが、エンバイロコンプ・リミテッド。紙おむつブランドのハギーズがこれに協力している。工場で使用されている技術は、ホットロット・オーガニック・ソリューション社によるホットロット・テクノロジーだ。

使用済みのおむつなどを植物など有機ごみと共に、回転する軸を中に備えたU字型の装置に入れ、装置の中の一方の端からもう一方の端へと移動させる。ある一定の温度に達するまで約20日間この動きを繰り返し、病原菌をなくし、堆肥とする。その上でビニールなどの堆肥にできない部分を除去。質管理検査を経て、無臭の堆肥ができ上がる。

このサービスの対象は一般家庭と施設の両方。一般家庭は専用の袋に、また施設は240リットルサイズのごみ箱に、使用済みのおむつなどを入れて、指定の回収場所に出すだけだ。

現在稼動中のカンタベリー地方では1日に1万個のおむつを堆肥に替えているが、新しくできたウェリントンでは、1日に1万5,000個の処理が可能。すでに100以上の家庭/施設がこのサービスに加入しており、同社はそれが2013年半ばまでに、700家庭、500施設に増えるだろうと予想している。

今回のウェリントン工場建設の費用の半分は、ごみの量を減らすための新プロジェクトに提供される、ウェイスト・ミニマイゼーション・ファンドとして環境省が負担している。また地方自治体は、一般家庭が専用の袋を購入する際に、代金の補助をしており、国も自治体もこのプロジェクトを支援している。

ニュージーランド国内でのこの成功を踏まえ、今後オークランドに進出、さらには英国でも、工場を展開する予定だ。


(転載終了)



でもこのオムツに使われている高分子ポリマー(吸収体)ってなんだろう?堆肥にしちゃってもいい材料なのだろうか?昔はもちろんこんな素材は無かったよね。これは1980年代半ばに登場したそうです。

町人思案橋・クイズ集より転載
http://blog.q-q.jp/201003/article_38.html

(転載開始)
高分子吸収体(吸水ポリマー)は、アメリカの研究機関が開発した素材だそうです。トウモロコシの澱粉(でんぷん)を研究していたらしい。澱粉とアクリロニトリルという化合物の反応物から、新しい化合物ができたそうです。その物質は、自分自身の数十倍~数百倍の水分を吸収することができたとのこと。
■アクリロニトリルという化合物は、当時すでに大量生産されていたらしい。トウモロコシの澱粉も調達は容易です。で、高分子吸収体はあっという間に広まっていったらしい。
■最近では、ポリアクリル酸ナトリウム系SAPという素材が使われているそうです。この素材は、純水の場合で自重の100~1000倍、生理食塩水の場合で20~60倍を吸収できるとのこと。極端に考えると、わずか1gの吸水素材に1L(リットル)の水が吸収されるということかな。参考資料*2には、水を吸って膨れあがる吸収体の短い動画がありました。手品みたいですね。
■ポリアクリル酸ナトリウム系SAPという素材を世界でいちばんたくさん製造しているのは日本触媒という会社だそうです。素人としては、触媒という言葉からは二酸化マンガンとか白金を連想します。赤ちゃんのオムツの素材をたくさん作っているというのは意外でした。
◆参考*1:HP「高吸水性高分子 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E5%90%B8%E6%B0%B4%E6%80%A7%E9%AB%98%E5%88%86%E5%AD%90

(転載終了)

どうやら遺伝子組み換えトウモロコシが高分子吸収体の材料となっているようです。そしてお次は高分子ポリマーのビックリな使い道という記事をご紹介。高分子ポリマーは既に野菜の栽培などでも使われているようですね。でもそのトウモロコシの澱粉が遺伝子組み換えされたモノだとしたら、土壌に対する影響ってどうなんでしょうか?

それについては、次の文書に詳しく載っているので一部転載します。殺虫成分を遺伝子に組み込まれているトウモロコシを原材料にしているオムツなんかを堆肥に使うと、土壌のミミズや、土壌微生物、有益酵素などが減少して土地が耕作不能に陥ってしまう危険性も有るかもしれません。私たちが何気なく使う紙おむつも土壌に大きな負荷をかけ、環境汚染の原因となっている可能性を認識しないといけませんね。しかもオムツ→堆肥→ゴミの減量→環境に優しいというプラスの面が強調され、そこに危険性が潜んでいる可能性については消費者には気づかれない様になっています。

私達はもっと注意深く物事を考える必要が有りそうですね。企業に騙されるって言うことで、自分たちの命も削っていく可能性が有るのです。便利になりすぎた現代社会ですが、そこに頼り切らずに生活していく覚悟を私たちも決める時期に来ているのかもしれません。下記の文書からに遺伝子組み換え作物の土壌への影響について転載します。

この文書は遺伝子組み換え食品の危険性を広範囲に渡ってまとめてあり、私たちが知らなければいけない事がわかりやすく書かれているので、お時間がある方は是非全文ご覧下さいね。

遺伝子組み換え作物は生物多様性を破壊し
食の安全を脅かす


(転載開始)
GM作物が栽培された畑の土壌に生息する生物の体内に、高い割合で取り込まれることも明らかになった。調査したのはカナダ・ゲルフ大学のミランダ・M ・ハート等の研究チームで、「Agronomy for Sustainable Development」に掲載された。それによると除草剤耐性(RR)トウモロコシの畑の、節足動物、線虫、ミミズなどを、5 月、8 月、10月に採集し、組み換え遺伝子の存在とその量が調査された。その結果、8 月に採集された線虫を除くすべての生物から組み換え遺伝子が見つかり、その量は、土壌中のそれよりはるかに多かった。また、線虫とミミズでは作物の生育期に尐なく、節足動物では多いことがわかった。(Ecological Farming Association 2009/12/4)
インドで、遺伝子組み換え(GM)綿を栽培していると、土壌微生物や有益な酵素を大幅に減尐させる、という報告が発表された。この報告をまとめたのは、科学技術エコロジー研究財団で、3 年連続でGM綿を栽培した畑と従来の品種を栽培された畑を比較したところ、とくに著しい減尐を
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示したのが、放線菌類(17 %減) 、細菌類(14.2 %減) 、デヒドロゲナーゼ(10.3 %減) 、酸性ホスフォターゼ(26.6 %減) 、ニトロゲナーゼ(22.6 %減) などであった。同団体は、このままGM綿の栽培がつづくと、土壌微生物が死滅し、土地は耕作不能に陥ると警告を発した(Navdanya 2009/2/24)。
同様の報告は、米国でも登場した。その中で、「米国農務省はGM作物に使われるラウンドアップがもたらす、負の影響について取り上げようとしない」とその科学者は述べた。指摘したロバート・クレマーは、農務省農業調査部に所属し、ミズーリ大学で教鞭をとる微生物学者である。クレマーが指摘したのは、ラウンドアップが土壌微生物に悪い影響があり、とくに窒素固定菌に毒性を持っている点である。このことは、「The European Journal of Agronomy」(2009 年10月号) に掲載されている。(The Non-GMO Report 2010/1/1)

(転載終了)

高分子ポリマーの、そのビックリな使い道

https://kmonos.jp/csr/2011/04/c012.html
2011/04/13 13:30
ErikoYamaguchi

少子高齢化を象徴する紙おむつ

高齢化が進行する日本にとって、今後、ますます重要になってくる商品といえば、紙おむつではないでしょうか。実際に介護している人でないとわからないかもしれませんが、紙おむつはじつに優れモノなのです。
そんなわけで大人用の市場は急成長しており、2010年にはついに大人用の生産量が、幼児用のそれを上回りました。紙おむつという商品を通して日本の少子化高齢化の現実が見えてくるようです。

この紙おむつや尿とりパッドですが、おしっこ数回分、なかには6回分(800cc)でも大丈夫というものもあります。その脅威の吸収力と保水力の秘密はどこにあるのでしょうか。

その驚きの吸水力、保水力の秘密とは?

従来、紙おむつといえば、紙・パルプが主体だったのですが、吸い取る量もそれほど多くなく、逆もれなどの心配もあったため、なかなか浸透しませんでした。そこに救世主として登場したのが、高分子吸収材(高分子ポリマー)です。

高分子というのは分子量が非常に多い化学物質で、長い鎖のような構造をしています。プラスティックをはじめ、ナイロン、ビニール、化繊、紙やゴムなども高分子の仲間です。私たちの体をつくる蛋白質も、アミノ酸がたくさんつながってできた高分子といえます。

身の回りは高分子だらけといってもいいくらいなのですが、その中でも、高分子吸収体はその長い鎖が網目状の構造をしており、そこにたくさんの水を抱え込んで固めるという性質があります。それは自身の重さの50倍以上にも達します。この高分子吸収体の性質を紙おむつに利用したことで、その性能は飛躍的に向上し、軽量化、薄型化に成功、長時間、快適に過ごすことが可能になりました。

高分子吸収材が乳幼児用紙おむつに用いられたのが昭和58年、その翌年には大人用も発売されています。

現在、大人用の紙オムツメーカーには業界トップのユニ・チャーム(シリーズ名:ライフリー)、2位の大王製紙(アテント、2007年にP&Gからアテントの事業を取得)をはじめ、花王(リリーフ)、日本製紙クレシア(アクティ)、ネピアテンダー(ネピアテンダー)、白十字(サルバ)、ユニ・チャーム メンリッケ(テーナ)、ピップフジモト(ロインナース)、ピジョン(ハピナース)、リブドゥコーポレーション(リフレ)、中山式産業(中山式ダイアパー)、川本産業(ポラミーフラット)、イワツキ(はくパンツ)、サノテック(いたわりパンツ)、第一衛材(フリーネ)、近澤製紙所(メディパンツ)、東陽特紙(マーヤ)と多数、参入しています。ブランド名にもそれぞれの企業の思い入れが込められているようです。

土がなくても、野菜が育つ

水分を吸収して保持するというこの高分子吸収体はさまざま分野から注目されています。
最近ではこの高分子吸収体を薄いフィルム状にして、野菜などの栽培に利用するという新しい農業技術が開発されています。開発したのは神奈川県平塚市にあるメビオールというベンチャー企業です。その方法とは、止水シート、不織布(フェルトのように繊維を織らずに絡み合わせたシート状のもの)、そして特殊フィルムを3層構造に重ね合わせ、止水シート上に養液点滴チューブを設置するというもの。この特殊フィルムは、紙おむつで使われる高分子吸収体を独自の技術で改良し、透明のフィルム状にしたもの。

養液点滴チューブから出る養液が不織布に均一にしみわたり、その養液を高分子吸収体のフィルムが吸水し保水します。このフィルムの上に蒔いた野菜の種や苗は栄養分や水分を得ようとフィルムの表面にびっしりと根をはり、成長していきます。フィルムの表面に根がしっかりとつくので、逆さにしても落ちません。しかも、高分子のフィルムは水を吸収しますが、放出しないので表面は常に乾いていて清潔なのです。その水も効率よく使うので、少なくてすみます。

さらにフィルムにはナノサイズの小さなが穴が空いていて、栄養分は通しても、それよりも大きなウィルスや菌は通さないため、病気になりにくいというメリットもあります。

このフィルムを使えば、土がいらないため、ビルの屋上や砂漠でも野菜が栽培できます。このシステムを開発したメビオールではすでにドバイに実験農場をつくり、成功させており、今後は中東や北アフリカでこの技術を使った新しい農場を展開するということです。この高分子ポリマーの技術が、将来の食糧危機を救う日が来るのかもしれません。

宇宙でも活躍する紙おむつ

また、宇宙飛行士も、打ち上げのときや船外活動などを行う際には紙おむつをつけているそうです。宇宙飛行士といえども自然現象には勝てません。宇宙服は簡単には脱いだり着たりできませんから、紙おむつが合理的であり、船内の環境を汚さず、安全なのですね。

用途が次々と出てきている高分子ポリマー。今後、もっといろいろな使われ方がでてくるのかもしれませんね。

(転載終了)

では参考までにこの最後の「用途が次々と出てきている高分子ポリマー。今後、もっといろいろな使われ方がでてくるのかもしれませんね。 」という言葉を受けて、色々な使い方を紹介してくれているメーカーさんのページから転載


八十島塾へようこそ
http://www.yasojima.co.jp/special/plastic/about02/007.html

(転載開始)

Q:高吸水性樹脂とはどんな材料でしょうか?

A:吸水性樹脂の中で、吸水性能が非常に高く、また圧力を加えた 状態でも
  保水力を維持する樹脂を高吸水性高樹脂といいます。

高吸水性樹脂 = SAP(Super Absorbent Polymer)
○高分子樹脂の位置づけ

 高分子材料は、だいたい大きく以下の3つに分けられています。

 ①パルプ、綿布等の天然繊維 〔脱脂綿、ティッシュペーパー等〕

 □吸水能力 ・・・自重の約10~20倍 
 □保水能力 ・・・外圧に対して、簡単に水分をはき出してしまう。

 ②吸水性樹脂 〔土壌保水剤等〕

 □吸水能力 ・・・自重の約30倍
 □保水能力 ・・・①よりは、水分をはき出しにくい。

 ③高吸水性樹脂 〔生理用品、紙おむつ等〕

 □吸水能力 ・・・自重の数百倍~千倍程度
 □保水能力 ・・・ゲル状に変化し、多少の圧力を加えても離水しない。

 ☆状態-粉末状
     -水と接すると吸水 →ゲル状

○高吸水性樹脂(ポリマー)の種類について

 ①でん粉系-【特徴】長期的化学安定性、保水力に劣る。
  でん粉ーアクリロニトリルグラフト共重合体
  でん粉-アクリル酸グラフト共重合体
  でん粉-アクリルアミドグラフト共重合体

 ②セルロース系-【特徴】繊維状、毛管吸水性、初期吸水速度、保水力
  セルロース-アクリロニトリルグラフト共重合体
  カルボキシメチルセルロース架橋体

 ③その他多糖類系-【特徴】高価 保水効果高・・・※化粧水
  ヒアルロン酸

 ④ポリビニルアルコール系-【特徴】吸水性弱、形態安定性、高弾性
  ポリビニルアルコール架橋体
  ポリビニルアルコール吸水ゲル凍結・解凍エラストマー

 ⑤アクリル酸系-【特徴】強靱、吸水性、ポリマーブレンド容易
  アクリル酸+ナトリウム・ビニルアルコール共重合体
  ポリアクリル酸ナトリウム架橋体

 ⑥アクリルアミド系-【特徴】熱応答性
  N-置換アクリルアミド架橋体


○高吸水性樹脂の主な用途について

 現在日本では、90%以上が紙おむつ向けで使用されていますが、
 他にも様々な用途での使用が進んでいます。

 □衛生製品 
  ・・・紙おむつ、生理用品 等
  ※製品の薄型化、ドライタッチ性の向上、長時間使用

 □農業製品
  ・・・農園芸用土壌保水剤、改良剤 等
  ※土と混ぜ、保水性と、通気性を向上

  ・・・種子コーティング剤、流体播種用ゲル化剤 等
  ※発芽性の向上、発芽日数の短縮化

 □土木・建築分野
  ・・・シーリング剤、止水剤 等
  ※吸水力、膨張力を利用し、水の漏洩を抑える

 □医療分野
  ・・・ソフトコンタクトレンズ(酸素透過性コンタクト)等
  ※高含水率、高強度、透明性

  ・・・インテリジェント化剤、徐放性製剤、人工関節、人工皮膚等
  ※人工関節:吸水ゲルを軟骨代替材料に使用
  
 □食品分野
  ・・・食品鮮度保持包装材、浸透圧脱水シート
  ※水分放出機能の利用

 □電気・電子分野
  ・・・電力ケーブル、光ファイバーケーブル、感水分センサ、漏水検出器 等

 □その他
  ・・・船底塗料、使い捨てカイロ、室内用芳香剤、消臭剤、
    化粧品、防音材、人工雪 等


(転載終了)



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