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(人間の本来の食性)果実食の実践に役立つQ&A③

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こんばんは♪

GW明けで久しぶりに学校やお仕事に行かれた方も多かったと思います。そうした場所に行って社会の歯車として過ごすのは苦手だな~。本当の自分の姿とかけ離れているな~。等と、感じられる方も多いかもしれませんね。出来たら年中無休でGW気分を味わっていたいものですね。そんなの夢の夢だと思っていいらっしゃいますか?いえいえ、それは夢じゃないと思いますよ。ただ選択すれば良いだけですから♪

さて、そんな自由な生活を手に入れる為には人間本来の食性への回帰を目指すことが、その第一歩になると私は信じていますが、今日もそんな果実食の実践に役立つダグラス・N・グラハム博士の80/10/10フルータリアンダイエットから抜粋しその訳文の続きをご紹介いたします。今日はビタミンB12についてからご紹介していますが、この部分は以前に記事にした部分と重複していますが、後半でまだご紹介していない部分が出てきますので、宜しければ参考にしてくださいね。皆様の本来の食性を取り戻すお役に立つ事が出来れば嬉しい限りです。

80/10/10フルータリアンダイエット付録Bより

よくある質問②

◆ビタミンB12については?

殆ど全ての世界中の健康と栄養の専門家たちは肉を食べない場合にはビタミンB12をサプリメントで補う必要が有ると考えています。でもビタミンB12欠乏の真実として、それは菜食主義者やビーガンに限られた話では有りません。それは充分なビタミンB12を食べないからではなく、ビタミンB12を適正に産生し吸収出来ないから起こるので、普通に肉を食べる人でも起こります。これがどういう仕組みになっているのか、少しここで説明します。

 説明したように、ビーガンの人にとって主要な天然のビタミンB12供給源は2つあります。それは理想的な条件下にあれば、必要十分なビタミンB12を供給してくれます。

・第一にビタミンB12は我々が食べた食物中(動物性と植物性両方に由来)の細菌の産生する廃棄物です。

・第二にビタミンB12は健康な人の腸内と粘膜でも産生されます。

第三のビタミンB12の供給源になりそうにない物に、加熱していない藻類、スピルリナ、クロレラ、他の生物(これは植物では無いので、ビーガン食では無いと思われている。)、生の海苔、わかめ、ダルス、昆布の様な海藻等があります。これらの物質は人の活性型ビタミンB12を確かに含んではいますが、実は本当のビタミンB12の吸収を阻害する多量のビタミンB12のノンコバラミンの相似形も含んでいます。

  

検査結果にはビタミンB12の相似形が見掛け上人の栄養素と言う事になっていますが、身体はそれを利用する事は出来ません。問題を統合するとビタミンB12の相似形は身体のサイト「レセプター」を占領してしまうので、本物のビタミンB12を利用する能力を低下させてしまうのです。

 健康や生物学的な身体の構造から言えば、我々が必要とするこれらの食品中に含まれるビタミンB12や相似形(或いはその両方)は不適切なものです。しかしこの答えには関係なく、私は海やその環境下にある生き物の摂取をお勧めしません。人間は陸上の生き物で、消化能力や必要な栄養素も陸上から取れる植物から消費する様にデザインされています。海の動植物は我々の自然な食品ではないし、栄養的なニーズにも合っていません。

 もしこれに反対であれば、一日海辺に行って、新鮮な藻類や海藻を集めてみて下さい。加工していない自然な状態のこれらの食品はとても食べられたものではないと思います。それに比べて、木からもぎ取った新鮮で、よく熟した果実の味やにおいは素晴らしく、とてもワクワクするような感覚が有るでしょう。この2つの話と身体の中からの反応でどちらが人間の食べ物として適しているかは明らかでしょう。

 前に戻ってビタミンB12の2つの供給源について話ましょう。もし植物性と動物性食品に本当にビタミンB12が含まれていたり、体内でそれが合成できるとしたら、どうして人はビタミンB12の欠乏症になるのでしょうか?これはとても複雑な問題ですが、でも次の4つの理由からとても簡単にこの問題を説明する事が出来ます。

1)    もう我々の作物にはビタミンB12が含まれていません

大昔より意識していた訳では有りませんが、人はビタミンB12を直接果実や野菜から摂取していました。かつての太古の昔には豊富に植物性の食品に含まれていた栄養素のビタミンB12が、1950年代以降、ここ10年にわたり消費されてきた商業的に生産された植物性の食品には欠けていて、科学者達もその成分を検出する事は出来ませんでした。

 どうしてこんな事になってしまったのでしょうか?植物は沢山のビタミンを合成すると言うよりは、根を介して土壌からそれらの成分を取り込みます。ビタミンの殆どは土壌の細菌が作ったものなのです。近代農業が出現した1942年以降、化学薬品の生産者や販売者は第二次世界大戦で使われた残余化学兵器を殺虫剤や化学肥料として使うように方向転換し、生産者は軽率にもそれを使い土壌の細菌を殺菌しました。

  

以前は理にかなっていた自然のバランスを「化学を通じたより良い生活」を軽率にも続ける事で破壊し、植物性食品からビタミンB12が失われました。でもこれはその意図せぬ弊害のほんの一例です。

 これらの歴史的背景を理解するとなぜ栄養学の研究者たちは死んだ土壌で育てられた植物性食品のサンプルからは通常ビタミンB12を検出する事が無いのかについて、簡単に理解する事が出来ます。しかしながら、特に有機で肥沃な土壌で育てられた有機栽培の植物にはビタミンB12や産業ベースで生産された作物には通常含まれていない(或いは非常に微量しか入っていない)その他の栄養素も沢山含まれています。

 有機物質というのは腐敗しているものと定義されますが、それは有機栽培の根源で、地球の全ての生命の繋がりの源をなすものなのです。菌類や細菌は有機物資質を食べそれから排泄する。この過程の中でビタミンB12を含んだその他の栄養素が土壌を肥沃にする。植物がそのような土壌で育つと根を通じてそれらの栄養素を吸収します。

 一旦土壌に化学物質を加えると、ビタミンB12を生産する細菌や害虫を殺すばかりでなく、土壌の生命ピラミッドの全体をも破壊します。(それは有機物質に始まって、菌類、細菌、それからダニ、捕食性のダニ、トビムシ、ミミズ等も含みます。)殆どの米国の農地は土壌に1~2%程の有機物質しか含有していませんので、生物学的には死んだ土壌です。化学物質を使い有機物質を使わない農業生産を始めて60年以上が経ちました。この地球全体の全ての生命に遠くまで及ぶこの農業の破壊的な副作用は、生態系のバランスを複雑にしていますが、問題が大きすぎてここではとても説明出来きないので、もうひとつ別の本が必要です。

 それで、あなたの地域で堆肥をしっかり使って有機栽培をしている生産者や市場を探す事をお勧めします。(出来ればその堆肥は動物性製品の堆肥でなく植物性のものをお勧めします。)これがとても難しく、あなたの地域では有機栽培で熱帯果実を栽培している生産者の市場が無いと思われる方は、移転を考えましょう。勿論自給自足がベストな選択ではあるので、可能な時にはいつでもそうする事を特にお勧めします。

  

2)    農作物を洗う

何百年もまえには平均的に多くても週に1回お風呂に入る程度でしたし、果実や野菜の表面を洗う事にそれ程気を配ってはいませんでしたが、最近は気にするようになってきました。これも農薬を使った作物生産の影響の一部で、作物の表面を擦って洗い流す事で残留農薬が充分に洗い流されるという誤って認識に基づいています。

 人々が土壌から直接新鮮なレタス、セロリ、ニンジンその他の野菜を取っていた時にはビタミンB12を含んだ土壌がその周りに残っていました。またリンゴ、桃、梨、その他の果実の芯や固い部分の果房の近くには、細菌に富んだ土壌からの栄養分が詰まっていました。しかし土壌に化学物質を使うようになって、病原菌や細菌への恐れに取りつかれた時、同時にこれらの栄養源を事実上に取り除いて来たのです。

3)我々は食べたビタミンB12は吸収出来ません

肉を食べる人は、家畜の消化管の中にビタミンB12を作る細菌が生きていて、食べた動物の筋肉の中にそれが運ばれるので、簡単に充分なビタミンB12を摂取します。それに前に書いたように、肥沃な土壌で育った有機栽培された植物を洗わずに食べる菜食主義者は多くの栄養素も得る事が出来るでしょう。

 どちらの場合もビタミンB12の欠乏はビタミンB12を吸収することができない「内部因子」と呼ばれる化学物質の欠乏が通常唯一の問題点です。これはどうやって起こるのでしょうか?「内部因子」の産生は食事の脂質が増加すると減ってくるようです。これは最もよくあるビタミンB12の欠乏の原因なのです。医師はビタミンB12の吸収能が正常値であるかどうか簡単に検査することが出来ます。吸収能が正常でなければ、食事中の多量のビタミンは役に立ちません。それゆえに私達は皆、肉を食べようが菜食主義者であろうが、ビタミンB12の欠乏の危険性にさらされているのです。

 高脂質の食事は実質上B12の欠乏症の危険性を2つの理由で増加させます。一つ目の理由は腸内のB12を産生する細菌叢は炭水化物をエネルギーとして利用する事です。食事中の脂質の量が増加すると炭水化物の量が減少しますので、細菌が利用できるエネルギーの量が減少します。エネルギーの減少は細菌のコロニーを小さくするので、結局B12の産生量が減少します。二つ目の理由は、食事中に脂肪が多すぎるとビタミンB12は腸のサイト(レセプター)を占領し、詰まりが生じるようになり、それが更にB12の吸収を減らすことになります。B12の産生量の減少に加えて吸収率も減少すると、B12の欠乏になりそうなことが、予見できます。

4)    医学的なB12の基準は不自然に高い

ビタミンB12の合成形を多く含む精製された穀物の多くがこの状況を更に複雑なものにします。

医師の検査で言うビタミンB12の正常レベルは、殆どの人々がシリアル、パン、パスタ、クッキー、ケーキ等の穀物製品を日常的に食べている中で決められている為歪められた高い値になっています。完全に健康で、病的な症状を持っていない穀物を食べず、天然の栄養成分を真似た偽物のサプリメントも摂取していない人ではB12の検査値がしばしば低くなる事があります。これは食事の度にビタミンB12のサプリメントを摂取している人と比べているからなのです。


◆有機栽培で育てられた食べ物を食べるのはどの位重要か?

有機栽培された製品はいつでも好まれますが、でも人生は妥協と選択に満ちています。恐らく商業的に栽培された生の野菜を食べるほうが調理し蒸した有機栽培の野菜を食べるよりも良いかもしれませんが、でもそれは難しい選択です。

 有機栽培された製品は通常より多くのビタミン、ミネラル等を従来栽培された製品(253ページのビタミンB12についての情報を参照)よりも多く含みますし、より新鮮で高品質です。有機栽培された製品は従来製品と比較して残留農薬がないか殆ど残っていません。それでも、通常残留した量は健康に重大な被害を与えるほどではなく、加熱調理された食品の方が健康被害がより大きく避けるべきものなのです。

 残留農薬を心配しながら加熱食を食べるのは「小難逃れて大難に至る」様なものなのです。どちらも良いとは言えないのです。最も良い解決策は有機栽培された生の植物を食べることなのです。一方、この選択は墓穴を掘り自傷行為をしているようなものです。

 複雑な加熱された炭水化物(穀物、じゃがいも、コーン、豆類)を食べる場合、それと人工的な化学物質が含まれていないローフードを食べ合わせることが、最近は危険なことだと懸念されています。商業的な農業科学者達は最近発見されたDNAに損傷を与え発がん性と神経毒性を持つアクリルアミドが原因になり非常に重大な悪影響があると、強調し混乱させています。この強力な致死性の化学物質は2002年にスゥエーデンの研究者によって、食品供給の中から発見されました。

 世界保健機構(WHO)やその他の機関の科学者が最初に高いレベルのアクリルアミドをパン、チップ、クラッカー、フレンチフライ、その他の乾燥調理された炭水化物から沢山検出した事は、ローフードにはそれが入っていない事を発見していたので、とても衝撃的な事でした。でもそれ以来、アクリルアミドがポリアクリルアミドを作っていますが、界面活性剤が加えられると、商業的な農業で広範囲に使用されるモンサントのラウンドアップやその他の除草剤製品の影響が高まることが分かっています。

  

元々は有機栽培された植物から作られたパン、ペストリー、クリスピースナックが致死的な化学物質を含むかどうか調べるために更なる研究が必要ですが、いずれにしろアメリカ人の標準的な食事であるこれらの食品にはアクリルアミドが含まれていてそれは命取りになります。少なくともこの毒性のある化学物質について注意深く調べてみる事をお勧めします。まずはこの本の巻末の2つの記事を参照にすることから初めてみてください。


◆毎日カロリー計算をしたほうが良いか?

いいえ、正しく食べているかどうか調べるために毎日割合を計算する必要はありません。主に果実、野菜や葉物野菜を食べる限り、食事は自動的に80:10:10の理想に近づきます。しかしながら、一日の基礎代謝や運動量に応じた十分なカロリーを摂取しているかどうか確かめるために計算機を使いたくなるかもしれません。

 食事分析付録Dがその為の供給ツールです。ロービーガンダイエットを始めたばかりの頃は通常は脂肪食が多く、果実の摂取が少ない傾向にあるので、食事分析の供給は特に新たに挑戦する人に役立ちます。CRON-O-Meter、ニュートリダイアリー.com、フィットデイ.comもしくはその他同様のウエブサイトの食品カロリーや栄養素のカロリー比率に関連した情報を少なくとも一週間は理解し入力して下さい。

ローフードは凝縮食品よりもカロリーが少ないのですが、単に胃が一日に受け入れられる食品の量が以前と同じため、日々の食品の摂取カロリーが少なくなってしまうことが良くあります。それ故もっとカロリー摂取をしましょう。特に果実をもっと食べられるように胃のトレーニングが必要です。


◆どうやったら一度に沢山の果実が食べられますか?

人にとって通常の量と思われるローフードを摂取する能力の開発には幾らかトレーニングが必要です。「食べたいだけ食べる」と「食べられるだけ食べる」の中間くらいが、食べ過ぎることなく消費する量を増やせる丁度いい範囲でしょう。胃はとても適応力が有るので、すぐに健康的な適量の果実を消費出来るようになるでしょう。

 同時に健康的な量に関する貴方のイメージと果実の適量に関する考え方は、食べる能力と次第に合って行くでしょう。果実、果実、また果実のみの食事をする練習をもっとしていけば、段々と簡単に適量を摂取出来る様になるでしょう。

  

もし果実のみの食事で次の食事時間の少なくとも3~5時間後までお腹が持たなければ食事の量が十分でないのです。練習すれば、簡単にそれはクリア出来ますが、それまでは朝食と昼食の間や夕食と昼食の間に自由に果実を食べて構いません。


◆モノイーティング(単一食)について

モノイーティングとは一食につき一種類の食べ物のみを次の食事まで満足感が続く様に十分な量を食べる食事方法です。地球上の人間以外の動物は全て普通はこの様な食べ方をしています。最適な消化、吸収、同化をする為には単一食をする事を推奨します。

 単一食は座りがちのローフードのビギナーであれば、4~5本のバナナが一食分になるかもしれませんし、シーズン中のローフードアスリートであれば、それは12~18本のバナナかもしれません。またそれはビギナーでは2~3個のマンゴーかもしれない、し、アスリートではそれが4個以上になるかもしれません。

 食事量を決めるときに、体の小さな運動量の少ない女性では運動量の多い男性の食べる量の4分の1位になるかもしれない事を頭に入れておくのは重要な事です。低脂肪の菜食主義者のアスリートが昼食にバナナを1ダース以上も食べると聞いて腰を抜かさないで下さい。もし貴方の運動量が多くなく身体が小さければ、一食につきバナナ4~5本で十分かもしれません。

 食事ごとではなく、季節を通じて食事に多様性を持たせましょう。自然界の動物たちは、食べられる時に食べられるだけ一種類の食べ物を食べる傾向が有ります。


◆アボガド、ナッツ、シードの良くないところは?

アボガド、ナッツ、シードはとても高脂肪の食べもので、特にナッツやシードはそうです。

・アボガド(77%脂質):4オンス(約1/2)=200カロリー;165脂質

・アーモンド(75%脂質):4オンス(1/2カップ)­650カロリー;480脂質

・フラックスシード(58%脂質):4オンス(3/4カップ)­560カロリー;325脂質

脂質であれば、その供給元がなんであろうとあまり関係が無く、脂質は脂質です。脂質はリンパ系から直接血液に流れ込みます。多すぎる脂質は血液をドロドロにし、赤血球を鎖状に固まらせ酸素を細胞に運べなくさせます。過剰な脂質は糖を細胞に運ぶインシュリンの働きも妨害し、糖尿病やその他の血糖の問題も引き起こします。(2章に詳しく記述しています。)

  

アボガド、ナッツ、シードはほんの少しの量を食べるのが一番で、(座りがちな人なら一日にアボガドなら半分、ナッツなら1オンスまで、アスリートならその2倍)毎日食べてはいけません。果実、野菜、葉野菜は(十分なカロリーを摂取していると仮定した場合は)我々に必要な質の良い脂肪酸を十分含んでいます。

 最終的には消化管に過剰な負担がかかっているかどうかを目安にし、食事後に重たくもたれた感じから解放されるのが一番です。満足感を得るためには胃を素早く通過する甘い果実を大量に食べることが一番で、そうすれば何時間も空腹感なく満足できるでしょう。



(続く)

因みに人間の本来の食性が果実・葉食性であるという事についてはこちらに詳しく書いてありますので、ご確認ください。

人間の本来の食性を取り戻そう

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参考文献はダグラス・N・グラハム博士の80/10/10フルータリアンダイエットです。




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