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Channel: スピ系歯医者の心身リセットラボ
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口呼吸と全身疾患(特にリウマチは口呼吸病)

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こんにちは

患者さんに勧められて、「薬を使わずにリウマチを治す5つのステップ」という本を読みました。
著者の今井一彰先生の基本的な考え方にこんな哲学がある。

ここで改めて強調しておきたいのは、これからの時代、患者さんには「病気は医者が直してくれるもの」という考えを改め、「自分の身体は自分で治し、守る」という発想を持っていただきたいということです。

私も個人的にとても共感できる考え方です。今井先生は日常の臨床の中で、来院される患者さんに口呼吸が多いのに気がつき、本来の鼻呼吸が身につく「あいうべ」という口の体操を考案し患者さんに治療の一環として指導したところ、特にリウマチやその他膠原病、アトピー、ぜんそく等の免疫バランスの乱れから起こる患者で劇的な治療効果があったということです。

現在のリウマチの標準的な治療では、しばしば免疫反応を抑制する薬剤などが治療の中心です。

①非ステロイド系消炎鎮痛薬
②ステロイド剤(副腎皮質ホルモン)
③抗リウマチ薬
④生物学的製剤

現代医療では③や④の免疫反応を抑える薬の投与を「根本治療」ということがあります。
しかし今井医師の考え方は全く違います。リウマチは原因不明とされていますが、原因と思われるものは有るのです。細菌やウィルスのようにはっきりした原因とは言いませんが、引き金になりやすい習慣が・・・。
それが現代人に増えたた思われる、「口呼吸」です。リウマチを「口呼吸病」と位置づけ、口呼吸を治すことで免疫の以上を正していくのです。口呼吸を本来の鼻呼吸に治すことで、リウマチは予防・改善する事が出来るのです。リウマチは全身の結合組織の炎症が特徴ですが、それは、「病巣感染」から起こる場合が多いことも重視しています。


それでは病巣感染ってなんでしょうか?

口呼吸をすると、口から入った空気が口の中の水分を奪いながら冷たいまま荒々しく肺の中に侵入します。冷たく乾いた空気が通過すると、咽頭や喉を痛める元になります。また、空気に湿気が少ないと、肺胞の粘膜の働きが悪くなり、鼻呼吸に比べて酸素の吸収量が減ってしまいます。

また口の中が乾燥するために唾液による殺菌・消毒作用が不十分になり、雑菌が繁殖しやすくなってしまうのです。雑菌の繁殖は、虫歯や歯周病、口内炎、ヘルペスなどを招きやすくします。同時に免疫の作用も低下します。風邪はを引きやすくなり、咽頭炎、扁桃炎にもかかりやすくなります。異物をブロックするはずのリンパ組織自体が雑菌のたまり場になり、十分に働けなくなるからです。その結果免疫システムに異常が起こり、全身に及ぶトラブルを招くことになります。

扁桃病巣感染症は咽頭のリンパ球の炎症病巣を感染源として関節や腎臓のように離れた部位に二次感染としてリウマチや腎臓病を発症する病巣感染の代表例です。

この病巣感染の状態を口呼吸との関係で見てみると?
口呼吸をしていると、咽頭や喉が乾燥し雑菌が繁殖します。すると、これを迎え撃つために顆粒球という白血球の一種が増え、扁桃リンパ組織に集まってきます。困ったことに顆粒球には病原性を普段は示さない細菌にも激しい炎症を起こし、化膿性の炎症が起こります。

そうして炎症部位に雑菌を処理する際に大量の活性酸素が発生します。その過剰に発生した活性酸素が血液やリンパ液の流れに乗り、全身に運ばれて、色々な組織を傷つけ、病気を引き起こす元になっている可能性が有るのです。

口の中で起こりやすいのは、歯周病、口内炎、扁桃炎、根尖性の歯周炎等です。

これが口呼吸があるとリウマチなどの全身疾患を起こす可能性があるという仮説なのです。もちろんこの仮説は主流の医学には認めていられません。しかし、今井医師は自己免疫疾患のリウマチを「口呼吸病」と呼び、口呼吸の治療をする事で、治療の効果を上げています。

それでは今井先生は実際にどの様にリウマチ患者さんの(口呼吸)の治療を行っているのでしょうか?本から抜粋し私見も交え簡単にご説明します。

①あいうべ体操

下記が小さいですが新聞の記事などに紹介された「あいうえべ」体操の写真です。
やり方は実に簡単
①「あー」と口を大きく開く
②「いー」と口を横に開く
③「うー」と口を尖らせる
④「べー」としたを伸ばす
これだけです。詳しいやり方は著書に譲るとして、基本的にこれ一日に30回を目標として2~3回行うと良いそうです。






そして口呼吸の解消の為には次のような補助器具も有りますよ。

1、パタカラ
http://mpatakara.com/

2、トレーナー
混合歯列期の不正歯列の治療に用いられる。

口呼吸が治ると歯並びも治ることが有りますよ♪
症例1:オープンバイト


 

症例2
前歯の前突

 

以前にもご紹介しましたが、上記の症例にはこんなトレーニング装置を使いました

トレイナー

そして口呼吸が原因で起きている病巣感染治療の為に 、
②上咽頭擦過治療:長い綿棒を口と鼻から差し入れて、炎症を起こしている塩化亜鉛液を塗る方法
歯周病、根尖病巣の歯科治療
等を行い口腔内の炎症が消失するとリウマチの症状などが緩和するそうです。
なお、上咽頭擦過治療は上咽頭炎のコントロールの為に病院へ行く必要が有るのですが、その代替療法として、塩化亜鉛溶液の点鼻や「馬油」の点鼻を勧めています。

③5本指靴下で指を伸ばして足元を安定させる。

④加圧トレーニングでリハビリを行う

⑤歯を磨き歯周病、根尖病巣の治療をする。

また歯周病に関しては以前私も記事にしていますが、人間が抗酸化物質のビタミンCが豊富な食事をする事によって解決すると考えています。ですから、歯周病に罹患して雑菌を増やさないようにするためには、栄養、睡眠、日光浴、ストレス管理等が何よりも重要だと思います。

更に情報が欲しい方は今井先生の監修するHPにどうぞ

http://happydots.jp/y-book-aiube.html

そして最後に今井先生も言ってますが、

ヘンテコな口の体操をしたり変わった靴下を履いたりするだけで、リウマチとう難しい病気が治るはずがない。新しい有効な薬も色々と出ていると聞く。俺はもっと進歩的な治療をしている病院にいくよ。
そう思うならそれもあなたの自由です。
しかし、大学病院や総合病院にまじめに通ったところで、施してもらえる治療法は症状を抑えながら、病気と付き合っていく対処療法です。現代医学の主流派、「リウマチを原因不明」としているのですから、どれ程丁寧に治療してもらえたとしてもそもそも治すことは前提としていないのです。

現場の今井医師の言葉如何ですか?リウマチの原因は日常生活にあると今井医師は言っています。私は個人的にはリウマチだけでなく、全ての病気が日常生活の中にあって、殆どの病気はセルフケアが可能だと思います。歯科で言えば、不正咬合も自分で治せるものも有ります。(でも全部では無いですが・・)

それでも病院に行って薬をもらいたい?


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